476冊目:HSPとひきこもり
自分を生きるためのひきこもり=ソロ活のすすめ
今までひきこもりの本は数冊読んできたが、これほどポジティブに書いてあり、そしてその背景、理由を明確にわかりやすく書かれた本は類を見ない。著者自身も長くうつで苦しんだとあり、医師でうつ経験者が内面と医学的客観性をとらえたもの。何より優しさが感じられ、希望が湧いてくる一冊。
以下、心に留めたい言葉を残すもの
・不安を人一倍感じる人は創造的な才能がある。感受性が強く、不安を感じやすい人は、身の回りに起きることをオープンに受けれ入れる傾向があるため、内面が豊になる。
・ただ、オープンに受け入れるということは、自分にとって害になることも受け入れてしまうことにもなる。
・学校にはいつ行くの?など問いただせば、子供は余計に自分の殻に閉じこもってしまいます。本人にもそうした質問の答えがわからない。
・家族はじっと見守る。朝晩の挨拶、おいしい食事を一緒に食べるだけでそっとしてあげましょう。家族のケアがあれば、長期の閉じこもりになる可能性は少ない。
・閉じこもる人は白黒思考に陥っている。この世は白か黒か?善か悪か?
・こういう人は学歴がある人、ない人。お金がある人、ない人というように物事を二元論で考える思考からなかなか抜け出せない。その考えが自分を縛り、私は〇〇がないのでダメな人間だと事項否定してしまう。→多様な価値観があることを自分で理解する必要がある。
・閉じこもりは、外のどの場所にも自分の居場所がないと感じる。ことから起こります。だからこそ、せめて家の中だけは居場所があると感じてもらうことは非常に重要なこと。
・まずは親がひきこもりに対する否定的な視線を捨て、肯定をベースにしたし視線に変える。生きてくれるだけでいい、といった気持ち、子供が生まれた時に抱いた素直な感情を思い出す。病気もなく健康に家族一緒にくらせているのだから、それ以上をノブむのは親の欲。年を取って家に至っていいじゃないか。こんな風に思うことができれば、ひきこもりの問題は自然に解決に向かう。
・今の社会は生産性の高さに価値を置く一方で、誰かの役に立つことに価値を置いている。家にいるぐらいならボランティアでもして、人の役に立つことをすればいいのに。人のことも自分のことも考えられない人に響かない。→ひきこもりになったら、誰の役に立たなくていい。生産性はなくていい、そこに負い目を感じる必要などなく、ただ、自分が気持ちいいとか楽しいと感じる生きる喜びを少しずつでも感じられるようにまずなることを優先する。
・市営なことではなく、していることを数える。