とりあえず1000冊読んでみる

人生の幅を広げるために1000冊読んでみる。軌跡を残すためのブログです。

433冊目:デスゾーン

栗城史多のエベレスト劇場 河野啓著

 

7大陸最高峰の無酸素登頂を目指し、最後エベレスト登頂が叶わず、1本を残し全部の指が凍傷でなくなった登山家。またその様子をインターネット中継するといった誰もがやってこなかったことにチャレンジした登山家。ここまでは、栗城さんの著書、一歩を超える勇気で読んで、すごい人だなあと思っていた。その後、エベレストにチャレンジし帰らぬ人になった冒険家。ここまでがこの本を読むまでの栗城さんへの印象。

この本は、栗城さん自身とかかわった人、山を始めた時から、登山隊のメンバー、支援してきた人々などへ徹底したインタビュー、また本人への密着取材から見えてきた本当の栗城さんの姿が描かれている。栗城さんへの印象はずいぶん変わったが、人にはこういう一面があって、否定はできないと思った。注目されたい、そして時の人になってしまった人生、その人生の持っていきよう、死へ向かっていくしかなかったのかと感じた。