509冊目:HSP!自分のトリセツ
共感しすぎて日が暮れて 高野優著
最近何かと耳にするようになったHSP。繊細な心を持った人。傷つきやすい人。次男気質と空気を読むのがうまいと自称してきた自分に当てはまるのかどうか。家族はどうかと読んでみた。チェックリストもあり、自分がHSPかどうか確認ができる。どうやら私自身は違うみたいだが、HSPの事例には当てはまるところが多く、全体的に共感ができるものであった。筆者が冒頭、空気は読むものではなく吸うものと置き換えて、この敏感な性格を抱えつつ、ゆるゆると適当に生きていこうというメッセージがすっと入ってくる。
最後にHSS HIGH SENSATION SEEKING
が自分に当てはまると感じた。
507冊目:不登校・ニート・引きこもり 家族が変わるとき
家庭支援メンタルサポート協会理事長 森薫著
1000以上の苦戦する家庭をカウンセリングで救ってきた先生で、小学校から大人までの事例をもとに、解決の方向性を示してくれる。
人によって解が違う問題であり、大きな方向性は家族が肯定してあげること。家庭に安全地帯をつくること。そして本人がやりたいことに注力させ、自信を取り戻させること。夜中、ゲームばかりして家から出てこない子供は、ゲームがあるから自殺せずに済んでいる。ゲームがなく、寝れない夜を過ごすことを考えてごらんなさい。と
起こっている事象を肯定的に捉える、前向きな気持ちを与えてくれた。
506冊目:遺言 野村克也が最後の1年に語ったこと
飯田絵美著
著者は産経新聞入社すぐに野村監督がヤクルトの監督を務めていた時の番記者。1年間は口をきいてくれなかったが、それでもあきらめず挨拶を欠かさず、キャンプ中の家族にあてた選手の頑張りを紹介する特集が監督の目に留まり、以降知己をえる。
奥様が亡くなられたあと、毎月食事をしながら、半ば自暴自棄になる監督を励まし、時には監督を慕う記者、元選手たちとの食事会を計画するなど、監督を支えてきたのが実感できる。先に野村の流儀という本を出しており、折に触れて、著者自身も監督の言葉に支えられたその言葉が紹介されており、ぐっと来たもの。
何度も涙しながら読んだ。
・やりがいや責任を持てば未来に向けて意欲がわく
・人は状によって動く生き物だ。どれだけ理論や知識を蓄えていても最後は情がものを言う。
・好かれなくてもいいから、信頼はされなければならない。嫌われることを恐れている人に真のリーダーシップは取れない。
・言葉は力なり。言葉がなければ何も伝わらない。選手に教えるときに大切になってくる。言葉に説得力を持たせるためには、自分の体験の意味をしっかりとつかんでいることが重要。
・何を言われたって気にしない。何をしたって必ず言われるんだから、人間には好き嫌いがあるんだから
・人間はどん底まで落ちれば、考え方が変わるもの。やりきがあれば変われる。変わることで初めて進歩する。
・失敗と書いて成長と読む
・ワシも不器用。他の選手が100回素振りしていたらワシは200回、300回しなければならない。
・適齢適所、人は年齢に応じて輝ける場所を見つけられる。
・めくら千人、めあき千人。自分がこれだと信じたことをこつこつやっていれば、あ、誰も見てくれないぞと投げやりな感情になることもあるけど、それでも続けていれば、誰かがみていてくれる。それも、思ってもみなかった人が。必ず現れる。
・叱るのはいいが怒ってはいけない。選手を育てるのは時間がかかる
503冊目:不屈の心
上原浩治著
最近よく解説者としてお見掛けするようになった上原浩治さんのエッセイ。
解説者として押し出しが強くもあり、控えめでもあったそんな上原浩治さんがどんな考えを持った人なのか気になって読んだ。
今も鮮明に残っっているのが、Bostonのユニホームを着てワールドシリーズ優勝を決めたシーン。人差し指を突き上げたシーン。ハイタッチしてベンチに戻るシーン。いずれも高揚感あふれる表情。
そんな上原さんは巨人に入るまで、ほとんど無名で1郎して決して野球では有名でない大阪体育大学に入ったこと、同じ年の高橋由伸は現役で慶応大学へ、そして六大学野球で活躍するエリート。反骨心あふれる裏側があったとは?
海外への挑戦、再度日本に戻ってきて巨人で。そして現役にこだわり続けたところなど今までに見えなかった上原さんの姿がみれるもの。
どうやって与えられた役割を演じてきたのか、心構えはなど参考になるところも多い。