とりあえず1000冊読んでみる

人生の幅を広げるために1000冊読んでみる。軌跡を残すためのブログです。

506冊目:遺言 野村克也が最後の1年に語ったこと

飯田絵美著

 

著者は産経新聞入社すぐに野村監督がヤクルトの監督を務めていた時の番記者。1年間は口をきいてくれなかったが、それでもあきらめず挨拶を欠かさず、キャンプ中の家族にあてた選手の頑張りを紹介する特集が監督の目に留まり、以降知己をえる。

奥様が亡くなられたあと、毎月食事をしながら、半ば自暴自棄になる監督を励まし、時には監督を慕う記者、元選手たちとの食事会を計画するなど、監督を支えてきたのが実感できる。先に野村の流儀という本を出しており、折に触れて、著者自身も監督の言葉に支えられたその言葉が紹介されており、ぐっと来たもの。

何度も涙しながら読んだ。

・やりがいや責任を持てば未来に向けて意欲がわく

・人は状によって動く生き物だ。どれだけ理論や知識を蓄えていても最後は情がものを言う。

・好かれなくてもいいから、信頼はされなければならない。嫌われることを恐れている人に真のリーダーシップは取れない。

・言葉は力なり。言葉がなければ何も伝わらない。選手に教えるときに大切になってくる。言葉に説得力を持たせるためには、自分の体験の意味をしっかりとつかんでいることが重要。

・何を言われたって気にしない。何をしたって必ず言われるんだから、人間には好き嫌いがあるんだから

・人間はどん底まで落ちれば、考え方が変わるもの。やりきがあれば変われる。変わることで初めて進歩する。

・失敗と書いて成長と読む

・ワシも不器用。他の選手が100回素振りしていたらワシは200回、300回しなければならない。

・適齢適所、人は年齢に応じて輝ける場所を見つけられる。

・めくら千人、めあき千人。自分がこれだと信じたことをこつこつやっていれば、あ、誰も見てくれないぞと投げやりな感情になることもあるけど、それでも続けていれば、誰かがみていてくれる。それも、思ってもみなかった人が。必ず現れる。

・叱るのはいいが怒ってはいけない。選手を育てるのは時間がかかる