とりあえず1000冊読んでみる

人生の幅を広げるために1000冊読んでみる。軌跡を残すためのブログです。

492冊目:自由

苛酷な競争の果てにたどり着いた哲学 末續慎吾

 

あの末續さんの本。世界選手権で日本人として初めて単距離、200mで銅メダルを取り、北京オリンピックで100m×4人リレーで銀メダルを取った。まだ日本人が100mで10秒を切れなかった時で、最も期待されていた人。

末續さんが北京オリンピックの後、走れなくなった。というか生活すらままならないまで追い込まれボロボロに。半ひきこもり状態で実家で3年間。そして復活する。復活といっても華々しいわけではなく、過去の栄光にすがることなく、1ランナーとして日本選手権出場を目指す。

自身を追い詰めて追い詰めて、おそらく言葉に表せれない極限状態まで自分を追い込んでやっと世界と戦えるまでに。栄光を手に入れた選手のそこまでの努力、我々から見えていない苦悩を赤裸裸に語っている。才能を得たことがよかったのかどうかと考えてしまう。

そこまで自分を追い込まないといけないのか?追い込めるのか?自分が中途半端だと思い知らされる。自分も頑張らねばという単純なものではなく、自分に焦点をあてて、今までを振りかえり、見つめなおさねばと考えさせられた。