468冊目:こころ
夏目漱石著
何年振りだろう。単身赴任先まで一緒に来ていてずっと前から気にはなっていたが、他に読む本がいっぱいあったので読んでなかったが、今週は事情があって家を出られず、本のストックがついたこともあり読んだ。
3回目。ところどころしか記憶になく、読み進むにつれて思い出す。最初に読んだのは18歳か19歳の浪人生の時。あの時ほどの感慨はなく、純粋さがなくなっているのだろうか、逆に冷静にその状況を分析しながら読んだという感じ。
先生も主人公もいわばプータロー。明治から大正にかけてのこのころは裕福さゆえにできることであったが、いまも昔もドロップアウトした人(傷ついた人)の心情は同じで、人間の弱さもかわってないのか。
自己満足の世界で奥さんのことは考えれないのか?これが戦前の夫と妻の在り方なのでだろうか?などなど、若いころに読んだのとは違う感想を持つ。
もう当面読むことはないだろう。